cyciatrist 自転車と精神科医療とあとなんか

ボストン留学帰りの精神科医。自転車好き。

ボストン周辺のマウンテンバイクトレイル

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ボストン周辺のマウンテンバイクトレイル

留学中に経験したアメリカでのマウンテンバイクトレイル事情です。リアルなアメリカのマウンテンバイクの状況を体験された方は多くないのではないでしょうか。本当に貴重な体験でした。

ボストン周辺には無数のマウンテンバイクトレイルがあり、MTB生活は非常に充実していました。アメリカの他の地域でマウンテンバイクを乗ったことはないので他の地域の事情は分からないのですが、僕にとってはボストン周辺のマウンテンバイクトレイルは十分な質と量と多様性があり、本当に楽しめました。理想的だったと言ってもいいかもしれません。(冬以外はですが)

 

トレイルの基本的な情報

ボストン周辺には湖が多くあるのですが、多くの州立公園や森林保護区はそれぞれの湖の周辺を囲むように設定されており、中は林になっています。基本的にマウンテンバイクトレイルはそのそれぞれの州立公園や森林保護区に作られています。そして、その入口周辺に開けた場所があり駐車場になっていてトレイルヘッドと呼ばれています。そこには自由に車を停めてかまいません。Fire roadと呼ばれるダブルトラック程度の砂利道が公園の中には整備されていて、そこを散歩したりすることが出来るのですが、多くの場合マウンテンバイクトレイルは、そのFire roadから林の中に入っていってまたFire roadに出てくるような感じで延々と作られています。トレイルのほとんどはいわゆるテクニカルトレイルでマウンテンバイクを楽しむためのみに切り開かれたものです。そのため、わざと岩の上を通らされたり、コーナーが連続していたり、ドロップオフがあったりとチャレンジングに作られています。一部ランやウォークと共有されているトレイルもありますが、ほとんどのトレイルで目一杯MTBを楽しむことができます。時折迷う場合もありますが、それほど分岐はなく、Fire roadに時々出るので迷って帰れなくなることはそれ程(全くではない)ありません。日本のような急峻な山はないので、延々と登ったり一気に下ったりということはありません。ちょっと登っては下ってを繰り返すので、バランスよく楽しめます。トレイルは本当に良くできています。ドロップオフ等は殆どは見通しの良い所に作られていて、突然落ちて怪我をするということはまずありません。また、エスケープも適当に作られているので、自分が無理しなければ大きな怪我をする恐怖はありませんでした。

 

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私はCharge bikesの26インチハードテールduster とSanta cruzの26インチフルサスNomad を持っていましたが、dusterでほとんどのトレイルで丁度良いと感じました。出会う人たちも29インチや27.5インチのハードテールトレイルバイクが多く、フルサスバイクは少数派でした。フルサストレイルバイクも良いと思いますがAll mountain系はボストン周辺ではちょっと過剰かなと思います。VIETNUMHighland Mountain Bike Park | Northfield, NHに行くのであればフルサスAll mountain車以上が必要になるでしょうが。

New England地方は西海岸と比べると雨が多いのですが、それでも日本と比べて乾燥しており土質も水はけがよく雨が降ってもすぐにトレイルに乗り出せます。午前雨が降っても、やんで2時間待って午後になればなんの問題もなく、トレイルにも轍はできませんでした。日本では一部トレイル管理をしている人たちでトレイルの保護にこうるさい人たちが居ますが、ボストンではブレーキや雨天後のライドでどうこうと言う人はいませんでした。

(おそらく)すべてのトレイルは3月中は自転車での進入は禁止となっているようです。これは冬季に土が凍り、それが溶け出すのが3月であるため、3月は多くのトレイルがぬかるんでいるという理由だと思います。

 

NEMBA

NEMBA | New England Mountain Bike Association

Massachusetts州を含めたNew England地方はNEMBA(new england mountain bike association)というマウンテンバイク協会がMTB活動やトレイルを管理しています。

管理活動は非常に活発で、ボランティアベースで毎週活動しています。トレイルに倒木があっても翌週にはたいてい片付けられていました。また、公園内に作られている歩行者用の小さな橋の殆どにはNEMBAマークが掘られており、マウンテンバイクトレイル以外の管理保全にも積極的に関わっていることがうかがわれました。

10ドルか20ドルくらいで入会でき、入会するとsingle track magazineという機関紙が送られてきます。内容は支部の活動報告程度ですが、、、会社が近くにあるので、mootsがメインでサポートしてくれているようでした。

後に述べるVietnumというトレイルでは、公園等へのトレイル作成にとどまらず土地を募金を集めてNEMBAで購入し、そこにジャンプやドロップオフだらけのチャレンジングなトレイルを作るという活動まで行っています。
このNEMBA内のページをみるとRideできる場所のリストがあります。

Trails | NEMBA

massachusetts | NEMBA

サイトをのぞいてみるととわかりますが、たくさんありすぎてどこに行けば良いかわかりません、、、はじめは土地勘も無くどのトレイルにどのように行けばよいか迷うばかりでした。

調べてみるとblue hills、Lynn woods、Middle sex Fells reservationあたりが評判が良いようです。
私ははじめはFellsとCutler parkに行ってみました。これらは評判がよいだけでなく、ボストンの公共交通機関であるMBTAのメトロの終点駅から自走できる範囲にあるので車を所有していなくても楽しむことができるという理由でした。
Fellsはred lineのDavisから20分程度、Cutlerはorange line のForest hillから30分程度の自走でした。
Blue hillsもred lineのBrain treeから、Lynn woodsはorange lineのoak groveから自走できそうではありましたが結局行きませんでした。

その後は車を購入したので、いろいろと行ってみて楽しみました。また、研究室のBossの息子さんがmountain bikerで、彼がいろいろと連れて行ってくれたのがとても大きかったです。彼は自転車屋に勤めており、最新のトレイル事情をよく知っていました。

以下が行ってみたトレイル達です。☆で評価してみました。今後それぞれレビューできればと思っています。

 

Cutler park ☆

Vietnum ☆☆☆

Wompatuck State Park ☆☆

Russell Mill ☆☆☆

Landlocked Forest ☆☆

Lowell-Dracut-Tyngsboro State Forest ☆☆☆

Middlesex Fells Reservation ☆☆

Harold Parker State Forest ☆☆

Beaver Brook North ☆☆

 

いつかはmountain bike のメッカと言われるユタ州にも行ってみたいですが、いつになることでしょうか、、、

いつかどなたかがこの情報をもとにMAのトレイルに挑戦していってくれると本当に嬉しいです。

 

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