How are you!はHow are you?ではない
「How are you! 」は 「How are you? 」ではない。
アメリカで暮らしていた時のこと。毎朝の挨拶はこんな感じだった。
A: Hey! How are you!
B: Good! How are you! (めちゃくちゃ早口で言う)
A: Good!
これは決して
A: ごきげんどう?
B: とても良いよ!あなたはどう?
A: 僕も調子いいよ!
ではない
おそらくアメリカ人たちがこの会話をしている実際のイメージとしては
A: いよう!
B: お!どもども。
A: 今日もよろしく
くらいである。
ここで
How are you?と本当に調子や機嫌を聞かれていると思って、考え込んではいけない。正直にその日の調子を聞かれていると考えてはいけないのだ。
How are you!は挨拶
この場合、How are you!は一見質問に見えるが、単に挨拶として使用されている。なので、ちょっと考え込んで「今日はちょっと熱っぽい」などと返答するのは空気読めないと受け取られかねない。あるいは本当にやばい状態にあるのではと心配されてしまう。
なので、英語文化圏に溶け込みたいと思ったらHow are you!と言われたら条件反射でGood!と反応できるようにならないといけない。むしろ、How are you!と話しかけられる前にこっちからHow are you!と話しかけていかねばならない。また、How are you!と言われたらこっちからもHow are you!というのがマナーなので、上記のようなGood! How are you!とものすごく早口で返すのが当然ということになる。挨拶なので、ネイティブたちはこのGood! How are you!という応答が完全に自動化され条件反射になっている。これは日本人が「どうも」といわれて「あ、どうも」と返すのとほとんど同じことである。
自動化しているから起こる間違い
How are you!に対するGood! How are you!という返答があまりに自動化され条件反射になっているため、ネイティブ間の会話でよく起こる間違いがある。
A: Good Morning!
B: Good! How are you!
A: Good!
A: おはよう!
B: 調子良いよ!あなたは?
A: 調子良いよ!
である。
Aは一切なにも質問しておらず普通に挨拶しただけなのに、Bは自動化されたHow are you!に対する応答を反射的に行っている。会話としては成立していない。 でも、全く気にせず二人は満足げに自分たちの持ち場に移っていく。こういう場面をよく目撃した。これは明らかにHow are you!から始まる会話が質問とそれに対する返答なのではなく、単なる挨拶であるという証拠である。good以外の返答は用意されておらず、別にこのgoodを別の挨拶をされた後に返してもいいのである。
日本人は(少なくとも僕はそうだった)、初めはHow are you!と言われるとその日の調子を聞かれていると思ってしまって、どぎまぎしてしまってちょっと考えてしまい、返答が遅れる。そうすると、英語ネイティブからすると「挨拶してるのに返事がない」となってしまうリスクがある。英語圏へ行った際にはHow are you!と言われたら反射的になにも考えず「Good!」と返答できると会話も開始しやすいかもしれない。